ビジネスや私生活において、自分の考えや意見を相手に伝えることはとても重要な意味を持ちます。ただし、ここで言う「意見を伝える」とは、自分の考えを押し付けることではありません。あくまで相手に自分の考えを共有する行為です。
あなたは仕事で自分の意見をしっかり伝えられていますか?
たとえば、こんなふうに感じたことはないでしょうか:
- 「言いたいことはあるけれど、遠慮して言えない」
- 「意見が浮かばない」
- 「言って否定されたらどうしよう」
かつての私もそうでした。指示通りに動き、業務をこなすだけの日々。特に問題は感じていませんでしたが、今振り返ると、それはただの「作業」だったと言えます。
しかし、仕事を通じてコミュニケーションの重要性を学ぶ中で、自分の意見を伝えることがもたらす変化に気づきました。その経験をもとに、この記事では次のことについてお伝えします。
1. 意見を持たない仕事の先にあるもの
かつての私の仕事スタイルは、顧客や上司の指示を忠実に聞いてそれを伝える「御用聞き」でした。もちろん、指示を正確に実行することも重要です。しかし、それだけでは「付加価値」を生み出せないという問題に直面します。
御用聞きのリスク:
- 指示通りに動くだけの仕事は、「誰にでもできる業務」になりがちです。
- 自分の意見を持たないため、トラブルが起きても「責任回避的」な対応になりやすい。
「御用聞き」は一見ミスが少なく、無難に見えますが、長期的には自分の市場価値を下げる可能性があると私は思います。
2. 意見を持ち、伝えることで得られるメリット
一方で、意見を持ち、それを伝えることで得られるものは大きいです。具体的には次の2つのスキルや価値を手に入れられます。
(1) 落としどころを見つけるスキル
仕事では、顧客の要求と社内の条件が対立する場面に直面することがあります。例えば、
- 顧客の希望:Aという条件
- 社内の制約:Bという条件
この場合、意見を持たないと「双方の主張をそのまま伝えて終わり」になってしまいます。しかし、自分なりの意見を持ち、
- 顧客には「A’」という案
- 社内には「B’」という代替案
を提案することで、双方が納得できる「C」という解決策を導き出せます。これが「落としどころを見つける力」です。
(2) 相手に内省を促す力
意見を伝えることは、単に自己主張をするだけではありません。相手に考えるきっかけを与えるという大きな価値があります。
たとえば、誰かの相談を受けたとき、
「私はこう思うけど、あなたはどう感じる?」
と問いかけることで、相手は自分の考えを深めるプロセスに入ります。たとえ意見が異なったとしても、その過程で相手は自分の意見に根拠を持てるようになります。
3. まとめ:意見を伝える一歩を踏み出そう
自分の意見を伝えるのは勇気がいることです。否定されるのが怖い、間違っているかもしれないと不安になることもあります。
でも、安心してください。仮に否定されたとしても、相手はあなたの意見を聞く中で「考える」というプロセスを経ています。この「考える時間」を提供できるだけでも、あなたは相手に付加価値を与えているのです。
大切なのは、適切なタイミングや言い方を意識しながら、恐れず意見を伝える習慣を持つことです。
今日から一歩踏み出して、あなたの意見を周囲に届けてみませんか?
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